帽子やヘルメットをかぶるとハゲる?

帽子はオシャレを楽しむためのアイテムの1つですが、その他にも髪の毛や頭皮の保護ができる便利なアイテムです。ヘルメットについては、そのほとんどがバイクなどの乗り物もしくは仕事での安全上、着用を義務付けられているとても大事なものです。

ただし、帽子やヘルメットは使い方・選び方によっては、【はげ】を進行させてしまう可能性があります。ここでは帽子やヘルメットと【はげ】の関係を解説しています。

帽子やヘルメットの働き

外部刺激(衝撃)から頭を守る

帽子人間に限らず脳は動物にとって非常に重要度の高い器官です。その為人間の脳は外部からの衝撃に耐えるために、分厚い頭蓋骨で覆われています。実は髪の毛も同じで、この重要な器官である脳を外部衝撃から守るという働きがあります。

帽子やヘルメットはこれら全てを、つまり頭蓋骨や頭皮・髪の毛に加わる外部刺激を和らげてくれる働きがあります。この外部刺激にはもちろん紫外線も含まれます。

紫外線から髪の毛と頭皮を守る

頭皮や髪の毛は人間の体の中で最も太陽に近くその他の部分と比べ紫外線の浴びる量は約2倍程度もあると言われています。肌に紫外線を浴び続けると皮膚の老化に繋がってしまうことはとても有名な話です。実は紫外線は髪の毛にも深刻なダメージを与えてしまいます。

紫外線が与えるキューティクルへのダメージ

紫外線を浴び続けることで特に深刻なダメージを受けてしまうのが、キューティクルです。【髪の毛の構造】で説明しているように髪の毛は、

kouzou1.毛表皮(キューティクル)
2.毛皮質(コルテックス)
3.毛髄質(メデュラ)
の3層構造になっていてキューティクルは一番髪の毛の外側に位置し、魚のうろこ状になっています。

このキューティクルのおかげで、髪の毛は汚れやほこりが付着しにくくなっていたり、髪の毛に蓄えられている水分が外に逃げないようなっています。また、髪の毛がしなやかに曲がるのもこのキューティクルのおかげなのですが、紫外線でキューティクルがダメージを受けるとこれらの機能を低下させることになります。

つまり、キューティクルのうろこ状構造が壊され、汚れやほこりなどが付着しやすくなるとともに髪の毛に蓄えられた水分が抜けパサついた髪の毛に。さらには紫外線は髪の毛の強度と深く関わっているシステインにもダメージを与えます。システインがダメージを受けると、もちろん切れ毛や枝毛などの原因にもなります。また髪の毛の色に関わるメラニンも紫外線は分解してしまいます。そのため、黒い髪の毛が茶色もしくは赤茶っぽく変色してしまうこともあります。

紫外線が与える頭皮へのダメージ

特に女性は肌への紫外線【日焼け】には注意している人が多いと思いますが、頭皮への紫外線を気にしている人はほとんどいません。これは頭には髪の毛があり頭皮がほとんど見えないからだと思いますが、上記でも説明しているように頭皮や髪の毛の紫外線量はその他の肌・皮膚に比べると約2倍程度あると言われています。そしてこの紫外線は頭皮や髪の毛に深刻なダメージを与えることがわかっています。頭皮も紫外線対策をしなければ【はげ】が進行してしまう可能性があるのです。

女性がこの紫外線を恐れる一番の理由が紫外線による肌の老化です。紫外線はシミやシワを作るだけではなく、皮膚そのものを老化させてしまうのです。頭皮も皮膚なので老化すると髪の毛に栄養を届けるための血の流れが悪くなったり、髪の毛を作り出す毛母細胞の働きが鈍くなったり、その他髪の毛に関わる全ての機能が低下してしまうのです。

もちろん髪の毛があるため幾分かの紫外線のダメージは髪の毛が請け負ってくれます。しかしそれでもかなりの量の紫外線が髪の毛の隙間を抜け頭皮にダメージを与えてしまいます。また、頭皮はその他の皮膚と違い、皮脂線や汗腺が多く外部刺激に弱く保湿性が低いので十分なケアが必要な場所です。

帽子やヘルメットはこのように髪の毛の大敵とも言える紫外線から頭皮を守ってくれる重要なアイテムなのですが、冒頭で述べているように使い方・選び方によっては頭皮や髪の毛にとってかなり危険なアイテムにもなってしまいます。

帽子やヘルメットで【はげ】てしまう理由

理由は大きく2つです。
1つは【血行不良】そしてもう一つが【細菌の繁殖】です。ただこれらののデメリットは、少し注意するだけでかなり改善することが可能です。

血行不良

帽子やヘルメットに限らず衣服や装飾品(アクセサリー)など私たちが身に着けている物は大なり小なり血行を悪くします。何度か触れていますが、髪の毛は頭皮に張り巡らされている血流から髪の毛を育てるために必要な栄養素を受け取っています。そのため、頭皮の血流が悪くなると、それがそのまま【はげ】に繋がる可能性がでてくるのです。特に仕事などで毎日帽子や重いヘルメットなどの着用が義務付けられている場合はそれだけ頭皮にかかる負担も大きくなるので注意が必要となります。

対策としては、まず第一に少し大きめの帽子・ヘルメットを着用することです。頭皮に加わる物理的圧迫を少なくしてあげることで血行は良くなります。その際ブカブカな物を選ぶ必要はありません。頭皮を締め付けていなければ(気持ち大きければ)血行が悪くなることは基本ありませんし、大きすぎる帽子はオシャレを楽しむことができず、仕事で使用する場合は、衛生面・安全面からいってもその意味をなしませんので。

第二の対策として、帽子やヘルメットを不必要な時は取るということが大切です。当然ですが、血行不良は皮膚を圧迫している時間の長さに比例して悪化していきます。プライベートでは屋内に入ったとき、仕事では休憩時間など意識的に帽子・ヘルメットを取るように心がけるとよいでしょう。

雑菌の繁殖

帽子やヘルメットで【はげ】が進行してしまう2つめの原因が雑菌の繁殖です。
頭皮は他の皮膚と比べ皮脂腺や汗線が多い箇所です。その為帽子やヘルメットを長時間かぶり続けると非常に蒸れやすくなってしまいます。

頭皮が蒸れることで雑菌が繁殖しやすい状態を作り出し結果、頭皮が炎症したり皮脂分泌が過剰になったりしてしまう場合があります。頭皮が炎症するので当然痒みを伴い、頭をかいて頭皮や髪の毛を傷つけてしまう可能性があります。

また皮脂については本来保湿の働きや肌の柔軟性、弾力性、そして細菌の繁殖を防ぐ働きがあるのですが、過剰な皮脂分泌は毛穴を詰まらせたり、髪の毛を作り出す毛母細胞自体の働きを弱めてしまいます。毛母細胞の働きが弱くなると当然【はげ】が進行してしまいます。

対策としては、小まめに頭皮の蒸れを取り除くことが重要になってきます。日陰や木陰などの紫外線が弱い場所では帽子を取ったり、汗をかいたら吸水性の良いタオルなどで頭を拭いてあげることで雑菌の増殖を防ぐことが可能です。言われてみれば当たり前のことだとは思いますが、意識的に実践している人は多くありません。

もう一つ注意をしたいのが帽子自体の汚れ(雑菌)です。
前述の通り頭皮は皮脂腺や汗腺が多いため帽子やヘルメットなどで覆うとすぐに蒸れてしまいます。蒸れは雑菌の温床になってしまう訳ですが、汚れるのは頭皮・髪の毛だけではありません。帽子やヘルメットにも雑菌は付着しています。

せっかく意識的に汗を拭いたり、通気性をよくするようにして雑菌の増殖を防いでも、帽子やヘルメット自体に雑菌が残っていては意味がありません。少し手間ではありますが、小まめに洗う【洗うのが難しければ天日干しする】ようにして、帽子やヘルメット自体も衛生的にすることが大切です。

まとめ

帽子やヘルメットと【はげ】についてはいろいろな意見があります。
「帽子をかぶらないと紫外線ではげる」
「ヘルメットを被ると血流の悪化&雑菌ではげる」
「帽子やヘルメットを被った程度では【はげ】ない」
実のところこれらは全て正解であって全て間違いでもあります。

確かに帽子やヘルメットは紫外線などの外部刺激から頭皮・髪の毛を守ってくれる便利なアイテムですが、使用することで頭皮の血流が悪化したり、雑菌が繁殖して【はげ】が進行してしまう可能性もあります。ですがそれが原因で髪の毛が極端に減ってしまうわけではありません。

少し回りくどい言い方になってしまいましたが、本当に薄毛・抜け毛を気にする(気にしている)のであれば、上記で説明した対策をすることで、いくらかは【はげ予防】に繋がりますが、よっぽど頭皮や髪の毛に悪い環境・使い方をしなければ、それほど神経質になる必要はないでしょう。

はげる原因 記事一覧
  1. AGA【男性型脱毛症】の遺伝
  2. お酒と【はげ】の関係
  3. タバコと【はげ】の関係
  4. ストレス解消ではげ予防
  5. 紫外線が頭皮・髪の毛に与えるダメージ
  6. 帽子やヘルメットをかぶるとハゲる?
  7. 睡眠不足では元気な髪の毛は育たない
  8. ヘアワックス・スプレーではげる?

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