睡眠不足では元気な髪の毛は育たない

【睡眠不足は身体に悪い】という話はTVCMや雑誌などで度々取り上げられているので有名な話だと思いますが、髪の毛にとっても睡眠不足は決して良いものではありません。ここでは睡眠と髪の毛の関係について詳しく紹介していきたいと思います。

睡眠時間は修復と成長の時間

睡眠イメージ画像「疲れている時や風邪気味の時、眠くなる。」そして「ぐっすり眠ると翌朝元気になっている。」という経験は誰にでもあると思います。実は睡眠には身体を疲労や風邪などから回復・修復するという大切な働きがあります。ここで深く関わってくるのが成長ホルモンです。

成長ホルモンはその名の通り、骨や筋肉の発達を促したり体中の代謝をコントロールして、疲労回復・病気への抵抗量UP・皮膚や筋肉の修復や再生させる働きがあります。

目にはあまり見えませんが、頭皮も紫外線やドライヤーの熱・プールなどに入っている塩素・海水などの様々な外部刺激や会社・学校などのストレスの影響で、かなりのダメージが蓄積されています。髪の毛は皮膚(頭皮)の一部が変化したものですから頭皮にダメージが蓄積されていると健康な髪の毛が育たないという訳です。

この頭皮(皮膚)に蓄積されたダメージを取り除いてくれるのが成長ホルモンです。そして、この成長ホルモンの分泌量が増えるのが睡眠時間中なのです。

成長ホルモンは10代をピークに減少していく

「寝る子は育つ!!」良く聞かれるフレーズだと思います。
これには理由があり、思春期には総体的に成長ホルモンの分泌量が増します。ちょうど子供が大人になるために心も身体も急成長するタイミングです。このころの良質な睡眠は子供の体の成長にとって非常に大切なものと言えるでしょう。

少し思い出してみてください。10代の頃、遺伝などの影響でもともと額が広い人はいたと思いますが、極端に【はげ】ている人はほとんどいなかったと思います。これは成長ホルモンの分泌量が多いためです。

しかし、この成長ホルモンは10代をピークに一気に減少していきます。個人差はありますが、成長ホルモン分泌量のピークを100%とすると、20代で80%・30代で60%・40代で40%・60代になると全盛期の20%になってしまうとさえ言われています。年齢を重ねれば重ねるほど【はげ】の割合が増えるのは成長ホルモンの分泌量の減少が1つの原因になっていると言えます。

つまり、年齢を重ねれば重ねるほど、良質な睡眠で効率よく成長ホルモンの分泌を促す必要があるのです。

また、成長ホルモンの減少は【はげ】を促進させてしまうだけではありません。上記で説明している通り、成長ホルモンは体中の代謝をコントロールして、疲労回復・病気への抵抗量UP・皮膚や筋肉の修復や再生させる働きがあり成長ホルモンの減少はこれらの機能の低下を意味します。

具体的に言うと、コレストロール値が上昇し脳梗塞や心筋梗塞の発症率を上げてしまったり、内臓脂肪が増えたり糖尿病にかかりやすくなってしまいます。もちろん頭皮(皮膚)の一部である髪の毛が健康でないということは皮膚も健康ではなく肌荒れなどの原因にもなってしまいます。では良質な睡眠で効率よく成長ホルモンの分泌を促すにはどうすれば良いのでしょうか?

レム睡眠とノンレム睡眠

それにはまず、レム睡眠とノンレム睡眠についての理解が必要です。
(レム睡眠のレムとはRapid Eye Movementの頭文字【REM】で急速眼球運動のことを指します。)

毎日何気なく行っている【眠って起きる】という動作ですが、実は【レム睡眠】と【ノンレム睡眠】と呼ばれる別の種類の睡眠を1セットとしこれを約90分周期で起きるまで繰り返しています。この2種類の睡眠にはそれぞれ特徴があります。
※(レム睡眠⇒ノンレム睡眠)1セット約90分

レム睡眠【浅い眠り】の特徴

  • 身体は寝ていても脳は起きている。
  • まぶたは閉じているが眼球は動いている。
  • 寝返りをうちやすい。
  • 脳が起きているため夢を見やすい。
  • 脳が起きているため目覚めがよい。

ノンレム睡眠【深い眠り】の特徴

  • 身体も脳も眠りにつく。
  • 眼球運動も停止。
  • 寝返りをほとんどしない。
  • 呼吸回数・脈拍数の低下。
  • レム睡眠の中でもその睡眠の深さで4段階に分かれる。
  • そして最も眠りの深い4段階目【徐波睡眠】に活発に成長ホルモンの分泌が分泌される。

そして、眠りについてから3時間の間に訪れる2回のノンレム睡眠は特に眠りが深くなり成長ホルモンの分泌も活発になることがわかっています。

つまり、不規則な生活やその他様々な要因でなかなか寝付けなかったりしてしまうと、健康な髪の毛を育てるために必要な成長ホルモンが十分に分泌されないことになってしまうのです。

質の良い睡眠をとる為に【すべき事】【すべきでない事】

では、ここで質の良い睡眠をとるために、【すべき事】【すべきでない事】をまとめておきます。全てを実施することは難しいと思いますが、身体の健康・髪の毛の健康のために意識的に1つでも多くの項目を実施できるようにしましょう。

質の良い睡眠のために【すべき事】

食事から就寝まで3時間程度、時間をあける

まずは基本的なことではありますが、寝る直前は食事を控えるようにしましょう。食事をとると消化器官や脳が活発に働いてしまいます。もちろん消化器官や脳が活発に働いていると、寝つきは悪くなります。

個人差はありますが、食べ物を口に入れてから約3時間は消化器官や脳が活発に働くとされています。

就寝2時間前のお風呂

質の良い睡眠を得るためには入浴がとても大切です。これには体温が関係しています。

私たちの体温は健康体であっても、1日を通して微妙に変温します。そして特徴として入眠するときは体温が下がることがわかっています。この原理を利用して、入浴で温まった身体の温度が下がるタイミングに眠りにつくと、自然な形で入眠することができます。いくつかポイントがあるのでまとめておきます。

①温度は40℃がお勧め。
お風呂のお湯は熱すぎてもぬるすぎてもいけません。体温に近いぬるいお湯だと、体温を上げることができないため、先ほど説明した原理を活用することができません。逆にお湯が熱すぎると、脳が興奮【交感神経が優位】してしまい、たとえ体温が上がっても体温が下がるタイミングで、入眠できなくなってしまいます。

②シャワーではなくお風呂に入ること。
シャワーは部分的にお湯をかけるだけなので、体全体を効率よく温めることができません。また、温度を上げすぎると①番同様脳が興奮してしまい寝付けなくなってしまう場合があります。

③就寝2時間前がお勧め。
タイミングとしては就寝2時間前のお風呂が効果的です。
入浴後すぐに寝ようとして、布団を被ると体温が高いままの状態が続き寝つきが悪くなる場合があります。逆に就寝が遅すぎるとお風呂で温めた体温がすでに下がっりきっているため、その効果を得ることができません。

就寝前のストレッチ

寝る前には10分程度で良いのでストレッチを行うようにしましょう。ストレッチをすることで、体中の筋肉をほぐしリラックスすることで寝つきが良くなります。その他にも血行が促進され、基礎代謝があがりダイエット効果もあるとされています。また、寝る前のストレッチを習慣化することで、脳に【今、寝る準備をしてますよ。】と知らせることで、さらに質の良い睡眠を取ることが可能です。

質の良い睡眠のために【すべきでない事】

就寝3時間前にはTV・PC・スマホのディスプレイは見ない

「ブルーライト」という光をご存知でしょうか。この光は可視光性(目に見える光)の中で最も刺激の強い光です。この光は太陽光に含まれていて、「目覚ましの光」とも言われています。

私たち人間は大昔から「太陽が昇ると起きて活動」「太陽が沈むと活動を控え就寝」このサイクル(体内時計)が身についています。このサイクルをつくりだす1つの材料がブルーライトです。しかしこのブルーライトはテレビやパソコン・スマートフォンのディスプレイからも照射されているのです。

繰り返しになりますが、ブルーライトは「目覚ましの光」です。
就寝前にブルーライトを浴びると、体内時計が乱れ身体が就寝モードに切り替わりにくい状態を作りだし、寝つきが悪くなってしまう場合があります。現代人には難しいかもしれませんが、食事と同様就寝3時間前にはなるべくこのブルーライトが目に入らないように心がけましょう。

激しい運動はしない。

運動自体はとても良いことなのですが、睡眠前は別です。特に激しい運動は入眠前には控えた方が良いでしょう。激しい運動は脳が興奮してしまい、寝つきが悪くなります。特に体に負荷の強い筋トレなどは脳を興奮させやすいと言われています。

ただ、同じ運動でも体中の筋肉をほぐし血行をよくするストレッチなどは就寝前でもお勧めです。

髪の毛のゴールデンタイム

時計さらにもう一つ。
髪の毛の成長に大切な成長ホルモンの分泌を促すポイントがあります。それが【髪の毛のゴールデンタイム】です。

前述でも説明しているように成長ホルモンは睡眠中の深い眠りである、ノンレム睡眠時さらに言うと、入眠してから3時間が最も成長ホルモンが分泌されやすい時間帯とされています。

これに加えて1日で最も成長ホルモンが分泌されるのが、22時頃から2時頃ということがわかっています。この22時から2時までの4時間こそが髪の毛のゴールデンタイムなのです。

では具体的にどうすればいいのか。
一般的な社会人にとっては簡単ではありませんが、髪の毛にとってお勧めな睡眠の形は21:30頃には布団に入り寝る準備が整っている状態がベストです。

もちろん友達や会社での付き合いや残業などで21:30頃に布団に入るのは現実的な数字ではないと思いますが、髪の毛の健康を考えるらな少しでも意識して【髪の毛のゴールデンタイム】に眠れるように努力することが大切です。

ちなみに髪の毛は皮膚の一部が変化したものです。つまり、髪の毛にとって良いということは肌の健康にとっても良いということになります。

まとめ

睡眠不足や睡眠の不規則が髪の毛の健康に欠かせない成長ホルモンに与える悪影響を理解していただけましたでしょうか。

では最後に髪の毛・肌の健康にとって最も有効的な夕方以降の時間の使い方をまとめておきます。

18:30 = 夕食 
※脂っこいものは控えめに、まめ・ごま・ワカメ・魚などがお勧め。
※髪の毛のゴールデンタイムに合わせて栄養を補給。

17:30 = 入浴
※シャワーではなく湯船につかる。温度は40℃前後。
※ブルーライトの影響を考えてお風呂から上がったらスマホ・PCは見ない。

21:00 = クラシック音楽やストレッチ
※軽いストレッチなどで体中の筋肉をほぐして血行促進。筋トレなどは厳禁。
※クラシック音楽などで心と体をリラックスさせ照明は暗め(間接照明)に。

21:30 = 就寝開始
※10:00~2:00のゴールデンタイムに合わせて就寝。

上記は成長ホルモンを効率よく分泌させるための理想形です。もちろんすべて予定通り実践するのは難しいと思います。もちろんできなければ、即【はげ】に繋がるわけでもありませんが、髪の毛や肌の健康にとってとても良いことです。【はげ】予防のためにも、できるところから実践していきましょう。

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  1. AGA【男性型脱毛症】の遺伝
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  4. ストレス解消ではげ予防
  5. 紫外線が頭皮・髪の毛に与えるダメージ
  6. 帽子やヘルメットをかぶるとハゲる?
  7. 睡眠不足では元気な髪の毛は育たない
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